「くあぁ・・・きれい・・・」
雪の薄化粧と斜光線に彩られた景色にゾクゾクしました。

もうすぐそこまで迫ってきた森をバックにベイパーが踊ります。
心臓のドキドキのようにエンジンの音が一瞬だけ高鳴る、緊張の時間。

リバースに舞い上がる白いキラキラが、北の国へ出迎えてくれました。

左に曲がって滑走路を出ると、地平線すれすれに輝く太陽が目に飛び込んできました。
降りてくるイレブンを真正面から迎えていたのですね。
凍てつく滑走路はオレンジ色に染まり、そして機内からもはっきり見えたベイパー。
この便の到着を外から見ていたら、さぞ素晴らしい眺めだったことでしょう。

フィンエアのイレブンをフィンエアのイレブンが出迎える・・・。
日本ではまず見られないそんな光景を見るたび、いちいち幸せになるのです。

再び太陽を窓の外に捉え、今度はウイングレットに加えて
隣のイレブンの第2エンジンまでシルエットで浮かぶ最高のスポットイン。

眩しい・・・。でも目を閉じたくない・・・。

イレブンを降りると、地平線間際の空が360度ぐるりとオレンジ色に染まっていました。
地球の「てっぺん」に近づいてきたからなんだ訳もなく納得していました。
そんな夕焼けに、仲良く2つの第2エンジンが浮かんでいました。

(おしまい)

Europe2006winter  Gallery Index  Home