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実は搭乗時にCAさんと話したとき、
「MD-11が好きで乗りに来たのなら、到着の後にコックピットを見学していいかキャプテンに聞いてあげるよ」
と言ってくれていたのでした
(出発前から「到着の後に」という前提の話しぶりからすると、さすがにフライト中の部外者立入りは認められていないのでしょう)

そんなご好意のおかげで、MD-11のコックピットのドアが初めて僕の前に開かれました。
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キャプテンに勧められて機長席に座らせてもらいました。

塗装が磨り減った操縦桿は金属そのままの硬くて冷たい質感。
60メートルの巨体とパイロットの手の間で、わずかなズレも許さないためにこんな作りになっているのだろうかと思いました。
やたらガタイの大きなダブルキャプテン。

「君は何回くらいMD-11に乗ったんだい?」
「うーん。ちゃんと数えてないですねー」
「そうか。じゃあ飛行時間は?」
(余計わかるかーーーー!!!)

・・・とその時は思ったけれど、飛行時間で経験を語るのはパイロットの世界では常識でしたね。後で数えてみると、このモントリオール行きで22回目、190時間といったところでした。
降りる間際に。

クルーの皆さんもモントリオールに1泊ステイして明日の便に乗務して帰るそうで、「また明日!」と挨拶して飛行機を降りました。
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