午後になるとだんだんふわふわした雲が流れ去っていった。
長く引いた尻尾のような雲を山に引っ掛けたままで。
そんな風景を背景に、4日間で一番見事な並びをフェデックスが見せてくれた。
むこう向きに5機。こっち向きに5機。あわせて10機が綺麗に整列。
幸せとしか言いようがない。
そして、最後の夕暮れが迫ってきた。
まずはフェデックス。続いてまたフェデックス。さらにエバー・・・。
イレブンの行進がどこまでも続いていく。
最後の光は1日目を思い出すようなオレンジ色だった。
最後の最後は飛行機そのものを照らすのではなく、背後の建物を照らしてイレブンのシルエットを浮かび上がらせるという粋な演出。
アンカレッジの光は美しい光景を本当にたくさん見せてくれた。
ラストの撮影はデジタルではなくフィルムで撮りたかったので、EOS-3にゴーヨンを付けて臨んだ。
フィルムで撮れるギリギリの明るさの中、心をこめて、感謝をこめてフェデックスのイレブンを追った。
「ありがとうございました!」
まだターミナルに残るイレブンたちに深々と礼をして、撮影を終えた。
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