初めて訪れた冬のヨーロッパ。
待ち構えていたのは短い昼間と暗い雲。
その中から、三つ目のライトを輝かせた3発機が姿を現しました。
黒い森の上を飛ぶイレブンの姿は、怪しくも力強い存在感を放ちます。
真っ黒だった空が、このときだけほんの少し明るくなりました。
イレブンもベイパーで応えてくれました。
帰国当日。チェックインを済ませてから外周に出ました。
6時間しかない昼間のうち、イレブンが飛ぶのは到着便も出発便も
午後2時から3時の間なので、どちらかしか狙うことができません。
この日は1便だけの離陸のほうを撮るべく構えていたら、
ちょうど離陸滑走に合わせたように到着便のイレブンも降りてきました。

ファインダーの中でどんどん大きく、どんどん速くなってきます。
それにつれて水しぶきとベイパーも大きく巻き上がってきます。
そしてまさに目の前でエアボーン! 迫力と格好よさが頂点に達しました。

ほんのりと染まった空に、シルエット気味のイレブンが
エッジを輝かせながら、ベイパーを引きながら舞い上がっていきました。
冬のイレブンの力強さ・美しさに酔いしれました。

夏に追いかけ続けたひねり。
冬のヘルシンキは、また夏のヘルシンキに来たくなる想いが掻き立てられる滞在にもなりました。

Finnair McDonnell Douglas MD-11
5-6 Jan. 2007 Helsinki Vantaa
[Europe 2006 winter]
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