映画がはじまったのでシェードを下ろして、
しばらく経ってそっと外を窺うと夜になっていました。
昼の12時に関空を出発して、太陽を追いかけるように西に飛んで
日没前の15時にヘルシンキに着くこの便。
ずっと昼間のフライトのはずなのに・・・何故???
しばらくして気付きました。
太陽が昇らない北極圏を、このイレブンが飛んでいることに。

眼下に見えるのは雲なのか、白い地面なのか・・・。

2006年12月29日の2度目の夜明けが訪れました。
まるでウイングレットが魔法をかけたかのように
高度1万メートルにたたずむ霞がピンク色に染まりました。

温度マイナス65度、速さ毎秒300メートルの風に吹かれても、
身じろぎひとつせずに凛と立つウイングレット。
安心して翼に身を任せ、その雄姿に見とれ続けました。



つづく

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